OLDユニクロは価値があるのか?USA製・CANADA製の本物とブームの真実

Fashion

どーも、捌零式(はちぜろしき)です。ハロにちわ〜。
ヴィンテージデニムについても書いてる最中ですが、今気になっているOLDユニクロ。
今回は、ここ数年やたらと耳にするようになった「OLDユニクロ」について、僕なりの感想を書いてみようと思います。

Instagramの古着スナップ、YouTubeのアーカイブ紹介、TikTokのショート動画。
どこを見ても「OLDユニクロは実はスゴい」「今のうちに買っておけ」「将来プレミアになる」みたいな言葉が飛び交ってます。

語弊を恐れず正直なところを言っておくと、この“OLDユニクロ台頭”の雰囲気を、僕はあまり好ましく思ってない。
別にユニクロが嫌いなわけでも、ユニクロを着ている人をバカにしたいわけでもないです。むしろ僕自身、生活の中で散々お世話になっている一人だし、現行品も店舗に買いに行ったりする。

それでも、「とりあえずOLDって付けておけば全部ありがたがられる」みたいな空気には、どうしても違和感がある。
今回はそのモヤモヤを言語化しつつ、それでも“本物だな”と思えるOLDユニクロ(特にUSA製やCANADA製)についてもきちんと触れていきます。


第1章:OLDユニクロ台頭への違和感

ここ数年、「y2k」と並んで「OLDユニクロ」「アーカイブユニクロ」といったワードを見ない日はないくらい、SNSやフリマアプリ上ではユニクロの古着が注目されています。

  • 90年代〜2000年代前半のスウェット
  • 旧タグ期のウールニット
  • 初期フリース
  • 初期のデニムやチノパン

こういったアイテムが、リサイクルショップや古着屋のラックに並び、
「はい出ました、OLDユニクロ」「あの頃のユニクロが一番良かった」みたいなラベリングで一気に“物語”を与えられていく。

古着文化の一側面として理解はできますが、
語られている価値が「タグ」「年代」「雰囲気」だけに偏っていること
ここに強い違和感があります。

・本当に良い生地なのか?
・縫製やパターンはどうなのか?
・当時の価格と現在の価値は釣り合っているのか?

こういう“中身”の話が抜け落ちたまま、
「OLD=価値がある」
「現行=安っぽい」

という二元論が進んでしまっているのが、どうも好きになれない理由です。

特にインフルエンサー経由で一気に値段が跳ね上がるときの空気は、
「服」よりも「バズ」を消費しているように見える瞬間があって、個人的には冷めてしまうところもあります。

そもそも、ユニクロの古着は年中大量に出てきます。リサイクルショップでも買取価格10円など二束三文で買い叩かれ、実際に売るにしても最低価格帯で販売して、時期が来たら半額→工業用ウエスに加工など、リユースではない本当のリサイクルに出されていました。要は少し前までユニクロ古着=ほぼ価値のない古着だったんです。

それがさも価値がある(あった)かの様に喧伝され、今まで500円くらいで並んでいた服が急に5000円になる。それでも売れるのが流行りという事なんですが、その背景には価値のないものを高額販売するためのまやかしが横行している様に感じます。

ついでで言ってしまうと90sのTシャツブームにも同じような気持ちを抱いてたりしますが、それはまた別の機会に。


第2章:それでも一部“本物”は確かに存在する

とはいえ、誤解してほしくないのですが、
僕はOLDユニクロを全否定しているわけではありません。

むしろ、じっくり探せば“本当に良い個体”が確実に存在します。
その代表格が、USA製・CANADA製の初期ユニクロです。

ユニクロがまだ「ただの地方のカジュアルショップ」に過ぎなかった1990年代、
アメリカやカナダのOEM工場で生産されていたアイテムは、現行とは圧倒的に質が違う。

例えばUSA製スウェット。

  • ボディが明らかに重い
  • 太い二重リブ
  • 縫製が粗いが糸が強い
  • 洗ったときのフェードがチャンピオンやラッセルと並ぶ雰囲気

タグには「UNIQLO」としか書いてない。
でも実物を触ると「いやこれ普通に良いな…」となる。

CANADA製ニットもまた良い。
ウールの目が詰まっており、着用しても伸びにくい。
現行とはまるで別物のクオリティです。

つまり、“OLDユニクロ=価値がある” ではなく、
“OLDユニクロの中に良い物が混じっている”
というのが感覚としてあります。


第3章:本物のOLDユニクロを見分けるポイント

当時のユニクロはOEMが多様で品質もバラバラな様子。
だからこそ掘る価値がある。

● ① タグの生産国表記

USA / CANADA / PORTUGAL などは特に当たりが多い。

● ② リブの厚み

90年代初期は現行の1.5〜2倍の太さがある。

● ③ ステッチの太さ

粗いけど強い糸。この“雑さ”が味になる。

● ④ 生地の重量

USA製スウェットは本気で重い。触れば違いが一発でわかる。

● ⑤ シルエット

素朴で野暮ったいが、だからこそ普遍的な魅力がある。


第4章:ブームとしてのOLDユニクロが苦手な理由

僕が嫌なのは、価値の基準が一瞬で均一化されていく現象です。

SNSの情報だけで「これは通ぶれる」と判断され、
実物の良し悪しよりも「OLDって言われてるから」になりやすい。

服って本来、もっと自由でいいはず。

・“なんか良いから好き”
・“着てみたらしっくりきた”
・“自分に似合うから選ぶ”

これでいい。
流行ベースで価値が決まってしまう空気が、どうしても苦手な理由です。


第5章:それでもOLDユニクロは面白い理由

ただし、楽しみ方さえ間違えなければ、
OLDユニクロはめちゃくちゃ面白いと思います

  • 流行より「自分の感覚」を優先する
  • タグではなく実物を見て判断する
  • 古着としての“無名の良さ”を楽しむ
  • USA・CANADA製は一旦立ち止まってチェック

OLDユニクロの魅力は、「無名ブランドの古着を愛でる感覚」に近い。

誰かの“ただの普段着”が、自分のワードローブに入る。その面白さ。「どこのメーカーかもわからないけど、この感じ好きだなぁ」を楽しむ感覚。


第6章:結び ― 流行ではなく、自分の価値で選ぶ

最近の流行りに乗っかった市場的な価値ではなく、
自分が良いと思える価値を見出せるのであれば、OLDユニクロは十分面白い。

服の価値は、SNSでもインフルエンサーでもなく、最終的には「自分の感覚」が決めるもの。

・生地が良いと感じた
・サイズが合う
・なんか好き

それで十分。
それが一番長続きするファッションだし、一番自分らしいスタイルになる。

流行のフィルターを一度外し、ぜひ“自分が良いと思う服”を楽しんでほしいと思います。